2022/2/15

CaptainTsubasa

RONC感想

発売してすぐに買ったにも関わらず、その操作性についていけず匙を投げていたRONC。ついにクリアしました!
自分の嗜好的に大変偏った感想となりますが、熱いうちにまとめておきます。
※一周目(東邦ルート)をクリアした段階での感想なので、今後追記の可能性もあり。

総感

ストーリー文句なし。ゲーム性文句なし。キャラクターモーションの出来は群を抜いている。
ドリブルムーブ、必殺シュート、必殺セーブはどのキャラも本当にかっこいい!敵から恐ろしい威力のシュートを打ち込まれようと、渾身のシュートを防がれようと、モーションのかっこよさで許せてしまう。何度でも挑戦したくなる。そんな魅力があるソフトでした。

●ゲーム性はすべてが物理的
とにかく走って走ってプラクティス!プラクティス!で、操作を身に着けるしかなかったです。
基本はパス回し⇒ドリブルで抜く⇒パワーを溜めてシュート!で、この操作は割とできました。
ディフェンスは相手にきちんと近づいてタイミングよくチャージしたり、ワンツーは間に入って止める必要があり、やや難しく感じました。足の速い相手の独走を許したり、相手の流れるような攻撃を止められず、ゴールを割られることが多かったです。

試合中はとにかく目まぐるしくフィールドを走り回る必要があり、ワンツーや浮き球シュートなどのひと手間かかるものは中々使えませんでした。この辺が使いこなせるともっと楽しくなる気がします。途中、コーナーキックからのセンタリングで立花のスカイラブハリケーンが打てたときはちょっとうれしかったです。
練習あるのみといったところでしょうか。まだまだ使いこなせていない、理解できていないところも多く、奥が深そうです。

●フレンドシステム
ゲーム性だけでも十分素晴らしいのですが、合間合間で楽しかったのは選んだキャラとだんだん仲良くなれる会話イベントでした。
選択肢による分岐についても、なかなか翼のゲームでは斬新なのではないかと思います。選択時の誤操作防止のため、スティックを数秒間倒さないと選べない仕組みはよく考えられているなぁと感心しました。

とにかくこの「会話システム」と、「キャラクターの魅力を100%引き出す必殺のカメラアングル」にオタク心を鷲掴みにされました。
なんだかもう、買ってよかったー!

少年期特有の不安定さ・各チームが抱える問題

ゲームを進めていくうちに分かったのですが、どのチームでも必ず何かしらの問題が勃発しています。大抵がチームメイト同士の仲間割れなのですが、家庭のことだったり、戦略や監督のことだったりと様々です。どんな最強のチームにも、こういった裏側があるのです。

それが16歳前後の少年達ならではの苦悩や揺らぎであったりもして、ストーリーそのものにいい味が出ています。プロリーグ編やライジングサン編など、ある程度精神が安定した大人の時系列ではこうはいかなかったと思います。

「はやく試合やりたいのにストーリーがべらぼうに長い・・・」と何度も思いましたが笑、単にサッカーやるだけのゲームではないところにも深さ、そして原作へのリスペクトが多大にあるように思えました。

毎度これを述べるのですが、キャプテン翼には根っからの悪役みたいなキャラは居なくて、みんな本来は素直で純粋でサッカーが大好きなのです。想いがぶつかることがあっても、必ず最後には和解や解決へ向かっていく。そしてきっと読者やプレイヤーは最終的に、どのキャラも好きになっていくのです。

ブライアン・クライフォートの9割が「生意気」で形成されている

ストーリーの方ですが、原作JY編には登場しなかった「オランダ」が出てきます。
ジュニア時代のクライフはFWで、めちゃくちゃ勝ち気な態度。自信満々で威圧感たっぷりな口調で話します。
ストーリー中で「オランダは超攻撃的サッカーを得意とする」という説明もあり、クライフは「とにかく点を取りまくればいい、負けるわけがない。」と繰り返し発言。この喋り方、というか声優さんの演技が絶妙に鼻につく感じで、たまらなかったのです・・・笑笑(※良い意味で)

私はたたかえドリームチームを長くやっていることもあり、クライフのイメージはそちらの方が強いのですが、RONCクライフはかなーーり生意気にしてきたなぁ!という感じで大変おもしろかったのです(こんなキャラだったっけ、と感じるほどに。でもそこがよい。)

自分の思うクライフは「理性的、統率力のあるキャプテン、たまに生意気なことも言う、弟気質」なのですが、RONCクライフの成分は9割が生意気で形成されている。
キャプテンとして皆をまとめようというより、「余計なことを考えるな、オレが点とりゃいいんだよ!」みたいな。話を聞いているだけで、超攻撃的サッカーってなんかカッコイイな・・・と思っちゃいますよね。

そしてクリスマン以外のメンツ(レンセン・カイザー)もそれに賛同します。 クセ強FW3人に「ビビってんじゃねーよ」とギッチギチに詰められるクリスマン、ちょっと可哀想でした笑。

トーナメントで敗退してしまった後の監督とのやりとりも熱かった。ここからクライフがちょっと丸くなるのかと思いきや、最後まで勝ち気でツンツンでした。

●今作オリジナルとなるクライフのスティンガーショット
モーションがえぐい!
足の裏でボールを直接押し出す究極の「突き」のシュートなんですよね。ほんとうに斬新でした。原作にもたたかえにもないこの発想とかっこよさには度肝を抜かれます。
2段階目の技、ハイ・スティンガーの体勢に入る前に、クライフは両ヒールで背中側に「ふわっ」とボールを上げて空中に舞うんですよね。これが一瞬で情景として目に焼き付いて、もう語りつくせないほどに美しいのです。

●RONCクライフは原作クライフの少年版と見るか、別次元と見るか
ここまで語ってきたように、第一印象で「ちょっとキャラ違うんじゃないか」と思ってしまいましたが、10代だからこれくらいトガっててもおかしくないという気もしてきています。

あのまま成長していって、たとえば先輩のダビィあたりにぶっ叩かれて、クラブ組織でも揉まれ、ちょっと生意気な成分を残したままだんだん丸くなったのがライサンのクライフとも取れるんです。一般的に大人になるにつれて角が取れていくというやつです。

なんとなくですが、翼の世界ではFWはオラオラしていて、MFは精神バランスの取れているイメージ(偏見)があるので、ポジションによる心境の変化もあるかもしれないですね。 FW⇒MFになることで「皆の統率を取り、ゲームメイクを考えるようになった」という具合で。

どちらにせよクライフというキャラクターの魅力は変わらず、私はむしろ原作やたたかえより、このオラッオラなRONCクライフが好きになってしまったりしました。今作の中で1番カッコよかった!!

王者ドイツに関するいろいろ

彼らが出てくるたび、大興奮だったのはいうまでもありません。ラスボスということで、ストーリーにも大きく絡んできます。

●「台風の目」のようなコルネリアス・ハイネ
こういうキャラ自体はよく見るけど翼の世界には全くいなかった人物、といったところでしょうか。風船ガム・ピアス・チャラ男風の髪型・お調子者・女の子にモテる(らしい)・サッカーセンスは天才的・シュナイダーの忠犬というてんこ盛りセットです。

とにかくこのハイネがベラベラとなんでも喋るので、ドイツチームが搔き乱されていたのが面白かったです。メンバーを絶妙にイラつかせる嫌味も言ってしまうのですが、マーガスだけはこれを華麗にスルーできるようでした(さすが)(根っからの天然でよかった)。

ドイツチームは普段あまりおちゃらけた雰囲気はないのですが、彼が居ることで2倍3倍と面白味が増していました。静かな水面に鉄球を落としたような、または台風の目のような、そんな存在です。

●シェスターを敢えて追い込むようなシナリオ
ドイツとの初戦(負け確イベント)では、シェスターがボランチの位置に置かれており不思議に思っていたのですが、これはハイネに負けてポジションを取られたということでした。原作のシェスターは天才であり、挫折を味わったことのなさそうなキャラクターなので苦悩・葛藤を与えられている場面はとても貴重です。

本人の口からもハイネへの「嫉妬」というワードが出てきます。また、ハイネと和解するまでは、頑なにハイネにパスを出さない様子もうかがえました。(シェスターは必ずカルツ側にパスを出していた)。 この拗ねたような嫉妬の仕方もチョットカワイイ・・・笑

彼にとっては悔しい出来事かと思いますが、こういう一面を見ることができたのはファンとしてうれしく思います。そして悔しさを押し殺して、ボランチの仕事をキッチリこなしたり、研究熱心なハイネへ賞賛の言葉を述べたりするシェスターのメンタルもまた素晴らしいのです。
※実際、試合ではシェスターとハイネの縦のラインが強すぎて突破不可能でした。

●マーガスさんと呼びたい
とにかくマーガスが喋っていることに驚いた!!!(核爆)
原作ではセリフそのものが少ないので、こう、人とコミュニケーションを取りながら会話をしている光景自体が新鮮なんです。(もちろんたたかえドリームチームでもセリフはありますが、技の掛け声に近いので・・・)
あんなにたくさん会話している様子が見られるのはRONCだけかもしれません。

プレイに関しては、やはり補助役に徹しています。
最初の頃ハイネがあまりにシュナイダーのことを尊敬しているので、マーガスはナメられまくりで球を貰えていないんじゃないかとすごく心配しましたが、ここは杞憂でした笑。ちゃんとハイネからのアシストでゴールもしていたみたいです。ただナメられまくりは否定できません。

マーガスのすごさは「チームの誰とも波風を立てずに上手くやっている」ところです。彼の温和な性格があってのことだと思います。潤滑油みたいな感じで、皆がマーガスを通して会話をすれば丸く収まりそうなぐらい平和な男です。
(※余談ながら マンフレート=平和な男 という語源アリ)

自分の最推しということもありフレンドシステムでSランクまで仲良くなってみたのですが、人の良さが滲み出ていました。特に「ポストプレイに徹しているが、シュナイダーへの嫉妬心」はないのか?という部分がずっと疑問だったので、気持ちが聞けてうれしかったです。チームへの熱い想いも、しっかりとあるみたいでした。
Twitterでこのあたりは語りましたので、引用しておきます。

●家族の存在
ドイツ内ではシュナイダーのお父さんの話が頻繁に出てきます。
ハイネが「シュナイダーと連携をとるため、ルディ・フランク・シュナイダーのビデオを見て研究した。」とか(これも超絶マウントを取りながら話していたので、面白かった・・・笑)。また、父・息子ともに非難されていた話は原作そのままですね。

そのほか新発見だったのがカルツの祖父の話が出てきたこと。
「ワシの爺さんが若い頃じゃ考えられないようなチームだと言っていた」と述べています。

カルツの祖父もサッカー選手だったのか?または、単にドイツ国内サッカーの歴史を知る祖父としての話なのか?(私としては前者かなと思ったのですが)。
こういう情報をもっと聞きたいところですね。

●最後に、ドイツが強すぎた・・・・・・
操作にも慣れ、順調に勝ち進み、このゲームの遊び方の真髄が見えてきていました。ラスボスのドイツに行き着くまでは。
ドイツは今までのどのチームより攻守ともに優れていて、皆がシュナイダーにボールを集めてくる。加えてハイネ・シュナイダーのドリブルムーブによる猛攻が止められないことで、2~3点は決められる。
シュナイダーの「ハイ・ファイヤー」を撃たれたら最後、全力セーブしない限り確実にゴールを割られるという始末。

カルツ、シェスター、ハイネが強いのは言わずもがな、DFラインに居るマイヤーも強すぎてシュートが撃てない。ミューラーに至っては何発もシュート打ち込む前提といった具合で、歯が立ちませんでした。
マイヤーが厄介すぎて日向のポジションを反対側に変えたりもしました笑
「もはやどこから攻めりゃいいんだよ!」と原作のJY日本と同じくらい、いや恐らくそれ以上に絶望していました。

ミューラーに2、3発打ち込むことで翼と日向のドライブタイガーツイン習得のイベントが発生するのは分かったのですが、そのドライブタイガーも1回目は必ずミューラーに防がれる仕様(?)で、そこからもう1発撃つのが大変しんどい・・・。

なんとか同点に持ち込んでからのPK戦にも2回負けました。このPKですらミューラーにめちゃくちゃキャッチされるんです!!PKは運ゲーじゃなくて、そこにも「ドイツ最強!ウェ~イw」なステータスが反映されているのか!と疑ったほどです。ミューラーの長身具合を見ると「すげーPK止めて来そう感」ありありでした。やっぱ長身が有利だよなって。

こんな感じで、20試合~30試合(途中半ギレで)ドイツに挑み、最終的に膠着プレイ0-0からのPK勝ちを納めました。この時のくそみたいなスタッツも紹介しておきます。

今現在は武蔵ルートで2周目を楽しんでいる最中です。追加で感想があれば書き加える予定です。